英単語は覚えた!だけど英語長文が読めない高校生へ。

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英単語を覚えて、ある程度の文法を知っていれば、大体長文は読めるようになります。

ですが、文法を知っていても、英語長文で出されると分からなくなってしまう高校生も多いです。

今回は、最低限これだけは知っておいてほしい、英語長文を読む上でのテクニックを3つ紹介していきます。

全部の文で主語と動詞を考える

これはすごくすごくすごく大事です。

英語長文ができない高校生は、知っている単語だけ繋げて、普段主語として使っている言葉を主語として訳してしまう傾向にあります。

これは、日本語と英語の言語文化の違いも関係しています。

というのは、日本語はたいてい、人を主語にすることが多いです。
一方英語は、人を主語にもしますし、モノや動物を主語にすることも多くあります。






例えばこの文。

The traffic jam prevented us from arriving the airport on time.

単語単語で繋げると、「交通渋滞が、私たちを時間通りに空港に到着することから妨げた。」
と訳すことができます。

少しきれいに言葉を並べると、「交通渋滞は、私たちが時間通りに空港に到着することを妨げた。」
となります。

さらに、我々がよく使っている日本語っぽくしてみると、
「私たちは、交通渋滞のせいで空港に時間通りにつけなかった。」
となります。

1つ目の文章と、結構違いますよね。

どうしてこのような違いが生じるかというと、英語と日本語による主語と述語の違いです。

先述したように、英語ではモノを主語にすることも多々あります。
今回の例文も、「The traffic jam」が主語でしたね。

ただ日本語では、人を主語にすることがほとんどです。
最終的な和訳における主語は、「私たちは」になっています。

このように、モノを主語にした文章に日本人は慣れていなく、見当違いな訳を作ってしまうことがあります。






話を戻します。

先ほど、長文のできない高校生は、「普段主語として使っている言葉を主語として訳してしまう傾向にあります」とお伝えしました。

先ほどの例文で言うと、「人々は」を主語にしてしまい、「妨げる」を動詞として訳してしまうということです。

文法通りに主語と述語をとらずに、慣れている主語と述語をとってしまうから、英語長文を読めなくなってしまっています。

ですのでまずは、「何がどうした。」だけは完璧に理解できるように、
主語に線を引き、動詞に〇をつけるなどを行い、全文で主語と動詞を考えましょう。

カンマの役割を3つ覚える

英語長文において、カンマ(,)は大きな役割を果たしています。

日本語の読点(、)のように、どこにあっても何個あっても良いわけではありません。

しっかり、カンマの役割を理解することも英語長文においては重要です。

カンマにはたくさんの役割がありますが、今回は大学受験の英語長文で必須の3つの役割について紹介します。

英語長文で高得点を狙えるように、しっかり役割を抑えていきましょう。


①文と文を区切る役割

最も高校生に馴染みのあるカンマの役割です。

When I went home, my mother was cooking dinner.

私が家に帰ったとき、母は夕食を作っていた。

ここでのカンマは、従属節(Whenから始まる接続詞で繋がれた文)と、主節を区切る働きをしています。

どこで文が切れているかを判断するために必要なカンマです。

これは、日本語の読点と似たような役割なので、理解しやすいですね。



ちなみに、主節を前にして従属節を後ろにした場合、カンマは必要ありません。

My mother was cooking dinner when I went home

カンマが必要ないのは、接続詞で文の切れ目が判断できるためです。

②副詞を挿入する役割

挿入とは、文章のどこかしらに修飾語を入れることを言います。

修飾語は色々な型がありますが、今回は英語長文で最も多い、副詞の挿入についてご紹介します。

1文の中にカンマが2つあった場合は、副詞の挿入を疑うことをお勧めします。

Our plan was, after all, a failure.

ここでのカンマは、副詞句の挿入を表しています。

挿入の役割をするカンマを発見したら、カンマとカンマをカッコでくくります。

Our plan was(, after all,) a failure.

私たちの計画は、(  )失敗だった。

カッコでくくった個所を除いて、和訳を考えます。

こうすると、文章の意味を理解することができるようになります。

挿入された部分は、修飾語にすぎません。

そのため、挿入部分をなくしたとしても文章としては正確に訳すことができます。

挿入以外の部分が理解出来たら、挿入部分を含めて訳を考えます。

今回の文章は、「私たちの計画は、結局失敗だった。」という役になります。

after allの訳が分からなければ、カッコ以外の箇所だけ訳して次に進みましょう。

さほど、長文読解には差し支えないです。

③andの代わりをする役割

「私が好きなフルーツは、バナナとオレンジとイチゴとリンゴです。」

という文章を英語にするとき、andがたくさん使われる文章になりそうですよね。

実は英語のルールとして、並列を意味するandは、1つしか使わないというものがあります。

つまり、「バナナとオレンジとリンゴとイチゴ」という文章でも、andは1つしか使いません。

そしてここで、andの代わりにカンマを使います。

先ほどの文章を英語にすると、こうなります。

My favorite fruits are bananas, oranges, strawberries and apples.


最後だけandを使い、それまではカンマでandの代わりをします。

この場合のカンマは、「〇〇と」「〇〇や」のように訳します。

カンマの後にandがある場合は、andの代用をしているカンマの役割を疑った方がよさそうですね。


慣れるまでは、全てのカンマにおいて、どのような働きをしているカンマ何かに着目して英語長文を解てみてください。

接続詞thatの役割を2つ覚える

英語長文の中で、接続詞thatはすごく多用されます。

沢山出てきますが、大きく分けて2つの役割さえ覚えておけば、大体の英語長文を読むことができるようになります。

thatは、接続詞以外にも指示語として使われることがあります。

今回は接続詞thatだけの話ですので、「あれ」と訳すthatではないということを忘れずに続きをご覧ください。

①名詞節になるthat

文頭にあるthat、動詞の直後にあるthatは、名詞節として扱います。

名詞節のthatは、「~なこ

と」と訳すと、きれいな訳になります。

馴染みのある表現をすると、
I think that~ や、I believe that~ などの時に使われるthatのことです。

名詞節として使われるthatの例を見てみましょう。

I believe that my son knows the place where our dog, called Pochi, is taking a walk.

息子がポチが散歩している場所を知っているということを信じている。

That you talked to us of her past made her sad.

あなたが私たちに彼女の過去について言ったことが、彼女を悲しませた。
(彼女の過去を私たちに言ったことで、彼女は悲しんだ)

このようなときは、thatを「~なこと」と訳しましょう。

1つ目の例文には、副詞を挿入する役割のカンマが使われていますね。

②形容詞節になるthat

thatの直前に名詞がある場合は、thatを形容詞節として扱います。

形容詞節とは、直前の名詞を修飾する働きがあります。

訳を作るなら、「~な(名詞)」のように訳します。

こちらも例文を見たほうが分かりやすいと思いますので、例文をご覧ください。

The man that all most of American loved recently published an autobiography.

多くのアメリカ人が愛したその男性は、最近自伝を出版した。

We were surprised at the news that Tom and Kate got married last month.

トムとケイトが結婚したという知らせに、私たちは驚いた。


1つ目の文は、「that all most of American loved」が直前のthe manを修飾しています。

2つ目の文は、「that Tom and Kate got married last month」が直前のthe newsを修飾しています。

例文のように、thatの直前に名詞があった場合は、その名詞を修飾するように訳を作ってみてください。


これは余談ですが、1文目は関係代名詞のthatで、2文目は同格のthatです。



紹介した2つのthatは、省略されることがあります。

接続詞がないのに主語と動詞がそれぞれ2つある場合は、thatの省略も疑ってみてください。

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